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2016.08.09
先憂後楽
「先憂後楽」
文京区にお住いの皆さまに限らず、「後楽園」という地名はよく耳にするのではないでしょうか。東京ドームの最寄り駅としてご存じの方も多いかと思います。ちなみに田中は東京ドームから徒歩5分のところに住んでおりますが、住所は小石川ではなく本郷です。この地域は昔、水戸藩が江戸屋敷を構えていたところで、その庭園の名が「後楽園」であったことに地名の由来があります。そして今でも、東京ドームに隣接するその場所に、「小石川後楽園」は都会のオアシスのように存在しているのです。庭園そのものは、江戸時代の寛永年間に水戸藩の始祖である徳川頼房が作り、「後楽園」と命名したのはその子供である徳川光圀です。水戸黄門でお馴染みの、光圀ですよ。光圀は、為政者(政治を行うもの)としての心構えを片時も忘れないよう、庭園に「後楽」の名をつけたといわれています。ちなみに、日本三大庭園の一つである岡山の「後楽園」は、江戸時代の貞享年間に、岡山藩主池田綱政が同じ精神でこれを作ったとされています。三大庭園はご存じでしょうか?水戸の「偕楽園」、金沢の「兼六園」、そして岡山の「後楽園」になります。小石川の「後楽園」は残念ながら入っていません。
さて、その心構え=精神とは?それが今回取り上げた「先憂後楽」であります!
「天下の憂いに先んじて憂い、天下の楽しみに後れて楽しむ」。つまり、政治家たるもの、「心配ごと」についは、世の中の誰もが気づかないうちから心がけてその問題を解決することに努めなくてはならないということ。さらに、「楽しみごと」については、政治が立派に行われて世の中のすべての人が楽しむようになった後に、ようやく楽しむようでなくてはならないということ。この教えは、中国は北宋の范仲淹(はんちゅうえん)が、『岳陽楼記』(がくようろうのき)の中で述べたものです。
政治家たるもの、すべからくかくあるべし!と、強く思うのですが…全く逆の政治家が目についてしまう昨今だと、皆さんもテレビ画面のニュース報道を通じてお感じなのではないでしょうか。「天下の楽しみに先立って楽しみ、天下の憂いに後れて憂える」という体(てい)たらく。いい加減にしろ!との声を真摯に受け止めなくてはならないと思います。
さてさて、閑話休題。テレビドラマの「水戸黄門」でお馴染みのフレーズ「人生楽ありゃ、苦もあるさ」は、この「先憂後楽」の思想をふまえているハズ?なんですが、為政者の心構えとしてだけではなく、人生訓として「先憂後楽」を捉えた場合、「先に苦労・苦難を体験した者は、後に安楽になれる」という指摘にもなります。コレ、学習についてもまた然(しか)りですよ!新しい単元を学習し始めたときには、なかなか理解ができないことが多く、時間がかかるものですよね。何でも最初の頃が一番辛いのです。よく知らないことをやるというのは、誰にとっても苦痛なのですよ。でもやりぬいた後では、「今となってはとても簡単に感じる」という経験を、皆さんもお持ちでしょう。掛け算の「九九」にしたってそうなのですから。学習は最初こそ、厳しく苦しいのですが、後々どんどん楽になっていきます!とにかく、最初が肝心。基礎を固めることです。これが「先憂後楽」です!と教育者としても発言しておきたいと思います。
文京区にお住いの皆さまに限らず、「後楽園」という地名はよく耳にするのではないでしょうか。東京ドームの最寄り駅としてご存じの方も多いかと思います。ちなみに田中は東京ドームから徒歩5分のところに住んでおりますが、住所は小石川ではなく本郷です。この地域は昔、水戸藩が江戸屋敷を構えていたところで、その庭園の名が「後楽園」であったことに地名の由来があります。そして今でも、東京ドームに隣接するその場所に、「小石川後楽園」は都会のオアシスのように存在しているのです。庭園そのものは、江戸時代の寛永年間に水戸藩の始祖である徳川頼房が作り、「後楽園」と命名したのはその子供である徳川光圀です。水戸黄門でお馴染みの、光圀ですよ。光圀は、為政者(政治を行うもの)としての心構えを片時も忘れないよう、庭園に「後楽」の名をつけたといわれています。ちなみに、日本三大庭園の一つである岡山の「後楽園」は、江戸時代の貞享年間に、岡山藩主池田綱政が同じ精神でこれを作ったとされています。三大庭園はご存じでしょうか?水戸の「偕楽園」、金沢の「兼六園」、そして岡山の「後楽園」になります。小石川の「後楽園」は残念ながら入っていません。
さて、その心構え=精神とは?それが今回取り上げた「先憂後楽」であります!
「天下の憂いに先んじて憂い、天下の楽しみに後れて楽しむ」。つまり、政治家たるもの、「心配ごと」についは、世の中の誰もが気づかないうちから心がけてその問題を解決することに努めなくてはならないということ。さらに、「楽しみごと」については、政治が立派に行われて世の中のすべての人が楽しむようになった後に、ようやく楽しむようでなくてはならないということ。この教えは、中国は北宋の范仲淹(はんちゅうえん)が、『岳陽楼記』(がくようろうのき)の中で述べたものです。
政治家たるもの、すべからくかくあるべし!と、強く思うのですが…全く逆の政治家が目についてしまう昨今だと、皆さんもテレビ画面のニュース報道を通じてお感じなのではないでしょうか。「天下の楽しみに先立って楽しみ、天下の憂いに後れて憂える」という体(てい)たらく。いい加減にしろ!との声を真摯に受け止めなくてはならないと思います。
さてさて、閑話休題。テレビドラマの「水戸黄門」でお馴染みのフレーズ「人生楽ありゃ、苦もあるさ」は、この「先憂後楽」の思想をふまえているハズ?なんですが、為政者の心構えとしてだけではなく、人生訓として「先憂後楽」を捉えた場合、「先に苦労・苦難を体験した者は、後に安楽になれる」という指摘にもなります。コレ、学習についてもまた然(しか)りですよ!新しい単元を学習し始めたときには、なかなか理解ができないことが多く、時間がかかるものですよね。何でも最初の頃が一番辛いのです。よく知らないことをやるというのは、誰にとっても苦痛なのですよ。でもやりぬいた後では、「今となってはとても簡単に感じる」という経験を、皆さんもお持ちでしょう。掛け算の「九九」にしたってそうなのですから。学習は最初こそ、厳しく苦しいのですが、後々どんどん楽になっていきます!とにかく、最初が肝心。基礎を固めることです。これが「先憂後楽」です!と教育者としても発言しておきたいと思います。
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