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2019.11.29 国土強靭化
 「国土強靭化」

 記録的な大雨をもたらした台風19号は、東日本の広範囲で甚大な被害を発生させました。お亡くなりになった方々に心からお悔やみを申し上げるとともに、被災者の皆さまにお見舞いを申し上げます。気象庁が注意喚起のために使用する「これまでに経験したことのないような大雨」や「数十年に一度の大雨」といった表現が、毎年のように繰り返されています。自然災害の多発時代が到来したのではないかと思えるくらいです。
 「安心安全のまちづくり」を標榜している東京です。確かに、英国・エコノミスト誌の調査部門「エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)」が発表した「世界の都市安全性指数ランキング」では、3年連続で東京が「世界で最も安全な都市」に輝いています。しかしながら、同じ英国の保険取引市場のロイズがケンブリッジ大学と共同で作成している「ロイズ都市リスク指標(CRI)」で発表された「災害による経済的損失額の推計」では、なんと東京が世界279都市の中で最大に位置付けられました。ひとたび災害に見舞われると東京の受ける経済的損失は莫大で、損害保険というリスク計算を生業としているプロからすると「東京は危ない」ということになるのです。
 そこで重要なのがリスクを知ることです。そのために自治体が作成しているのがハザードマップ(被害予測地図)になります。自然災害による被害を予測し、その被害範囲を地図化したものです。文京区には「文京区水害ハザードマップ」「神田川洪水ハザードマップ」「文京区土砂災害ハザードマップ」の三つが用意されています。
 「ここにいてはダメです」と表紙に書かれた水害ハザードマップを作成した江戸川区が話題になりました。荒川と江戸川が氾濫すると、区内のほぼ全域が浸水するという最悪の想定が示され、被害の発生前に区の外に避難をするよう区民に求めたのです。戸惑いの声があがる一方で、被害の大きさを率直に伝える内容を評価する声も多くありました。それでも「ここにいてはダメ」と行政に指摘された場所の、たとえば不動産価値は影響を受けないでしょうか。
 われわれは、ハザードマップを作成するだけではなく、「もう一歩踏み込むべきではないか」と考え、文京区にも要請しています。それは、浸水区域や土砂災害警戒区域を指定する側の責任についてです。危険性を指摘するだけではなく、脆弱な部分を強靭化する責任も果たすべきではないかと考えるのです。弱点があるならばその対応策を考え、重点化・優先順位付けを行った上で、しっかりと強靭化を行うべきです。その結果、「災害に強いまち」が形成されるならば、区内の不動産価値も上がるのではないでしょうか。文京区で「国土強靱化地域計画」を策定することを求めて、行政に一層の働きかけを行っていきたいと思っています。
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